

モバイルアプリでダスキンの在庫管理を改善
出庫から納品、回収、精算まで、在庫管理がより正確に
概要
- お客様: 武蔵野の'ダスキンクリーンサービス'事業は清掃関連製品をレンタル、販売。
- 挑戦: 面倒な紙ベースの回収と納品方法の置き換え。
- 解決策: モバイルアプリを利用する販売担当者が、日中はオフラインで、朝と夕方にオンラインでERPシステムとデータを同期することを可能する。
- 主な効果: 手順の短縮と正確な在庫管理。営業担当者の日々のデータ入力を25分から即時に削減。日々の正確な精算で月次の棚卸作業を劇的に削減。
- 使用製品: LongRange
この事例は、日本のiMagazine(www.imagazine.co.jp)の記事を編集したものです。


この事例は、外出する営業担当者のモバイルのアプリが、どのように在庫管理と決算の精度とスピードを高めたかを説明しています。このモバイル・ソリューションの成功の鍵は、IBM iベースのERPに、オンラインの時には直接接続できるのと同時に、オフラインの時でもスタッフがシステムを利用できる点にあります。モバイル・ソリューションは、LANSAのLongRangeで開発されました。
挑戦
東京の小金井市の武蔵野は、小山昇社長率いる経営哲学とマネジメント・コンサルティング・ビジネスの会社として日本で有名です。またこの会社は、西東京の武蔵野地域でダスキンフランチャイズビジネスを行っています。会社の名前はそれに由来しています。
武蔵野のダスキン事業は、3タイプのサービスを提供しています。「ダスキンクリーンサービス」は、フロアモップ、ドアマット、空気と水の浄化装置、タオル・ハンドドライヤーと他のクリーニング商品や機器の、レンタルと販売を提供しています。「ダスキン世話サービス」は、プロフェッショナルなクリーニングサービスと害虫駆除を提供します。「ダスキンホームインステッド」は、家事代行と高齢者介護のサービスを提供します。
この事例は、武蔵野の最大で最も長く運用されている部門のダスキンクリーンサービスが、営業担当者にモバイルのアプリを提供することで、どのように効率化したかを解説しています。
ドアマット、タオル、モップなどの使用済の商品を回収し、新品と取り替えるために、ダスキンクリーンサービスの営業担当者は顧客を訪問します。潜在顧客を見つけ出すことを含め、平均的に、スタッフは50から60ヶ所の事業所と100軒の住宅を1日で訪問します。
モバイル・ソリューションの導入前は、販売のスタッフは印刷された顧客リストを持ち歩いて、各顧客毎に集めた製品の数、届けた製品の数を確認して、手作業で記入していました。事務所に戻ると、直ぐに詳細が武蔵野のIBM iベースのERPシステムに入力され、在庫の更新と請求書が発行されていました。
顧客訪問日の前日に、在庫担当者は顧客リストを印刷して、取り換える品目の必要数を倉庫棚から取り出し、これらのアイテムを顧客リストと一緒に置きます。次に営業担当者が集約します。
この紙ベースの方法だと誤りに陥り易く、さらに、データエントリと棚卸は深夜に及ぶことが少なくありませんでした。「社員の仕事量を減らすことは、一番の優先事項でした。」と、インタネット事業部PMS事務局課長の高橋佑旗氏は語りました。
社員の仕事量を減らすことは、一番の優先事項

ソリューションの検討
不正確な売上と在庫データの問題と同様に、時間外勤務の問題に解決策を与えることに気付いていたので、高橋氏は、販売のスタッフのためにモバイルアプリ開発を計画しました。
使うモバイル機器は既に決めていました。2012年に小山社長は、従業員と契約社員にiPadを配布するプログラムを開始しました。400台を超えるiPadで既に使用されていたアプリのほとんどが、インターネットとEメールアクセス、FileMakerで開発されたいくつかのスタンドアロンのアプリでした。
「問題は、どのツールで開発を行うかでした。」と、高橋氏は話しました。「当初は、FileMakerの利用を検討しました。FileMakerの開発には慣れていましたが、基幹システムにFileMakerアプリを連携させた経験はほとんどありませんでした。私達が作成したプロトタイプは、IBM iのDB2データベースとリンクした時にうまく動作しませんでした。さらに、ソリューションにはVPN接続が必要でしたが、制約がありました。これらの問題で、プロトタイプが正常に機能することは不可能でした。私達は、プロジェクトを延期することを決めました。」
「その後ランサ・ジャパンは、モバイルのネイティブアプリ開発ツールLongRangeの新バージョンをリリースしました。私達がそれを使って開発したプロトタイプのアプリは、直ぐに現在使用しているシステムに進化しました。」と、高橋さんは続けました。「LongRangeを選択した理由は、IBM iとの相性でした。」
要件定義は2013年11月に始め、デザイン、開発、テストが続きました。モバイル・ソリューションの稼働は開始の4ヶ月後でした。
モバイル・ソリューションは、オンラインとオフラインの稼働が必要
利点
現在の営業担当者のための日課は、朝一番に彼らのiPadの上の'ダウンロード'アイコンに触れて、その日に必要な顧客リストをダウンロードすることから始まります。顧客リストは、商品の予定する回収数と納品数を表示しています。データが、iPadに保存されるので、顧客一覧を見たり更新するためにインターネット接続する必要はありません。顧客を訪問した時に営業担当者は、予定数と実数が異なる場合はその数を訂正することができます。
事務所に帰ると、営業担当者は、倉庫で持ち帰った商品の在庫を降ろします。そこで、iPadの在庫データと営業支援担当者によって短時間にチェックされます。データが正しいと、iPadデータは基幹システムにアップロードされ即時処理されます。
「新しいソリューションのおかげで、出庫から納品、回収、精算まで、在庫管理がシステム上で一貫して行われるようになりました。」
「これまでは、日々の精算・入力作業に20~30分、月末の棚卸しに3~4時間かかっていたのが、システム導入がおわれば棚卸も完了しているので、作業時間はゼロになりました。営業担当者はその分早く、一日の業務を終えられるようになりました。」と、高橋氏は、システムの導入効果を話しました。
過去に日々20から30分かかっていた営業担当者の入力作業がゼロになる
結論
武蔵野は、現在にこの在庫管理システムの外販を計画しています。高橋氏は、次のように締め括りました。「小口の配送業務であれば、どの業種業態にも適合します。この計画は、自社の体験をビジネスに活かす小山流経営哲学の実践です。」
出庫から納品、回収、精算まで、在庫管理がより正確に
会社とシステムの概要


- 1956年に設立、本社は東京都小金井市
- 資本金9,900万円、従業員360人
- 詳細はwww.musashino.co.jpをご覧ください