ローコードはAI(人工知能)の未来

今日非常に人気の高い最新テクノロジーのトレンドの中でも、ビジネス界で最も歓迎され、賞賛されているのが、「人工知能(AI)」だと言えるでしょう。業界を問わず多くの企業が、このテクノロジーの大きな将来の可能性を認め、できるだけ早期に導入したいと考えています。

AI導入時の最大の障害

企業や意思決定者がAI技術の未来の大きな可能性とパワーを信じているにもかかわらず、実際は多くの企業がいまだAIの導入に着手できずにいます。この主な理由が、"コスト"と"優秀な人材の不足"です。Forbes社の報告によると、83%の企業が、AIは現在の戦略的優先事項であるが、データ・サイエンスの人材が十分ではないと考えています。また、Deloitte社が調査した企業の40%は、現時点ではAIの技術や専門知識を導入するにはコストが高すぎると答えています。

また、AIの人材不足の拡大は、2021年にAI技術を活用したいと考えている企業にとっては、恐らく最大の課題だと言えるでしょう。多くの企業が、新たなハイテク・イノベーション競争への参画に躍起になって取り組んでいるため、あらゆる分野の技術スペシャリストの需要が高まり、供給が追いつかなくなっているのです。

さらに、AI分野では特にこの傾向が強くなっています。MMC Ventures社の報告書によると、AI人材の需要は2018年から2019年にかけて2倍以上増加し、現在も増え続けている上、AIスペシャリスト全体の60%がテクノロジーと金融サービス分野の企業に吸収されているとのことです。

ただし、AIの人材要員自体が依然として少ないのが実状です。AIには、数学、統計、プログラミングにおける高度な能力が要求され、この職業に就くためのレベルが非常に高いため、教育機関はビジネスにおける需要を満たせるだけの能力や資格を持った卒業生を短期間で育成することができないのです。

ローコードがビジネスのAIへの入り口となる理由

そこで、LANSAのようなローコード開発プラットフォームの出番となります。前述の課題に対処するため、ここ数年、企業はAIやその他の最新の技術革新の力を活用するためのツールやアプリケーションを、大規模な資金を使わずに迅速に構築する方法として、ローコード・ソリューションを使用せざるを得なくなっていました。

特にCOVID-19の感染拡大といった、経済的・社会的にも大きな混乱が生じている状況では、柔軟で迅速なカスタマイズ、拡張性といった要素がますます重要な役割を果たします。そのため、ローコード・プラットフォームは、企業がまさに必要するソリューションだったのです。

主要な市場プレーヤーの1つとしてLANSAを紹介している、Brandessence Market Research社のレポートによれば、世界のローコード開発プラットフォーム市場の規模は2020年に128.5億ドルで、2027年までには651.5億ドルに達し、この期間のCAGR (年平均成長率) は26.1%になると予測しています。

また、日常業務にAIやML (機械学習) 技術を統合するニーズの高まりが、世界中の企業がローコード・プラットフォーム導入を急速に進めている最大の要因の一つとなっています。

ローコードによるAIソリューションの利点

ビジュアルなローコードやノーコードのプラットフォームを利用することで、中小企業であっても即時にAI技術にアクセスできるようになります。このようなプラットフォームを使うことで、企業はさまざまなカスタム・アプリケーションを構築した後、サードパーティのAPIを利用してAIやMLの異なる要素を統合させることができるのです。

企業のAIソリューション開発の未来は確実にローコード・プラットフォームであるということをより深く理解していただくため、AIソリューションにおける従来の開発方法と比較しながら、ローコードAIの主な利点を見ていきましょう。

  • 遥かに低いコスト

ローコード・プラットフォームでは、企業は基本的に高価なAI専門家やソフトウェア開発者、その他の技術専門家を雇うことなく、完全に機能するAI搭載ソリューションを作成することができます。ですから、ローコード・プラットフォームを利用することで、日常業務のオペレーションにAIを導入する際のコストを大幅に削減することができます。

  • 高いアクセシビリティ (ユーザー補助)

ローコードを利用することで、経済面のメリットだけでなく、AIソリューションの様々なレベルへのアクセス性が向上します。ビジュアルによる操作でシンプルなドラッグ&ドロップ式のソリューションは、技術者ではない人やプログラミング初心者にとっても使いやすく、AIが複雑なものだと感じさせないため、利用者にとってのハードルも低くなります。

  • 高いユーザビリティ (利便性)

ローコード・プラットフォームのインターフェースはシンプルかつユーザー・フレンドリーなので、AIを搭載したソリューションのカスタマイズや実装の際は、組織内のより多くの人に協力してもらうことが可能です。これにより、様々な人の視点をプロジェクトに反映することが可能となり、結果的には、より機能的で効果的な製品を生み出すことができます。

  • 迅速な開発と配布

ローコード・プラットフォームのもう一つの大きな利点として、そのスピードが挙げられます。AI搭載の企業向けアプリケーションの開発と配布のプロセス全体のスピードがより高速化されるので、企業は課題に対してさまざまなバージョンやアプローチを柔軟に試すことができます。このことが、最終的には高品質に繋がります。

  • 優れたスケーラビリティ (拡張性)

サードパーティのAPIを利用して高度なAIにアクセスできるため、現在の負荷やニーズに応じてサーバー・パワーの増減が自動的に調整され、追加コストなしにソリューションのスケーラビリティ (拡張性) が非常に高まります。

  • その他の技術革新へのゲートウェイ (入り口)

最後に、ローコード・プラットフォームは、ビッグデータ、IoT (モノのインターネット)、ロボット工学、組み込みシステムなど、特に中小企業にとっては、さまざまなハイテク・イノベーションの利用を開始するには最良の方法となるでしょう。ローコードは、これらの技術やその他の技術を組み合わせたソリューションを、企業の特定のニーズや要件に合わせて構築することができます。

Visual LANSA を利用してパワフルなAIを作成

Visual LANSAは、従来ローコードと呼ばれてきたプラットフォームの限界をはるかに超えたパワフルな開発環境です。LANSAを利用することで、企業は、タスク処理やフィードバック送信などの基本的なアプリケーションから複雑なサプライチェーン用アプリまで、あらゆるタイプのアプリケーションを構築することができます。AIに関して言えば、サードパーティのREST APIを活用することで、Lansaのローコード・ビルダーで作成されたアプリやツールに複数の強力なAIソリューションを統合することが可能です。

それでは、LANSAのソリューションに簡単に統合できるAPIの例をいくつかご紹介しましょう。

Google Cloud Natural Language API

与えられたテキストを検査し、背景にある感情的意見を識別します。

Google Cloud Vision API

画像内に実在する物を検出し、幅広い分野にわたる情報を抽出します。

Image Similarity API

2つの画像を比較して、視覚的な類似性を示す値を返します。

Super Resolution API

機械学習を利用して、写真の内容や独自の特徴を失うことなく、写真を明確、鮮明にし、機能を高めます。

Fast Style Transfer API

特定スタイルの例を事前に学習することで、芸術スタイルを画像に素早く適用させます。

DenseCap API

画像内に存在するモデルを検出し、すべてのオブジェクトにラベル付けして画像のキャプションを作成します。

Content Moderation API

画像やビデオを分析して、アダルト・コンテンツ、ヘイト・シンボル、銃、攻撃的な言葉などの存在を検出します。

Image Colorization API

白黒の画像や動画をカラー化することができます。

上記の例は、LANSAで作成したツールに強力なAI機能を統合することができる、現在利用可能なサードパーティAPIのほんの一部です。

Visual LANSAの詳細や最新の最先端技術の活用を開始するための方法については、右記よりお問い合わせください。