成功への道 LANSA 製品ロードマップ 2023-2024

このブログでは、LANSA製品のロードマップ2023~2024をご紹介します。このLANSAの製品ロードマップは、皆さまからの貴重な意見をもとに作成されました。今後も皆さまのご意見・ご要望をぜひともお聞かせください。その貴重な意見をもとに、これからも進化するニーズに完全に一致する道筋を築いてまいります。皆さまと共にLANSA製品の未来を築き、卓越したユーザー・エクスペリエンスの提供をお約束します。

これからも未来にむけて大きな可能性を広げてまいりますが、まずは過去1年間の進歩を再確認したいと思います。その後、今後数年間に計画されている、お客さまの成功の原動力となるべき機能強化やイノベーションもご紹介します。

直近のリリース

過去12ヶ月間、私たちはVisual LANSA、aXes、LongRangeの多様な新機能と拡張機能の提供に注力し、LANSAのお客様に付加価値を提供してきました。また、Visual LANSAのルック・アンド・フィールやドキュメンテーションのモダナイズ計画が始動し、お客さまが最初に作業を開始する際のユーザー・エクスペリエンスがさらに進化する予定です。以下に、直近のリリースの概要を紹介します。

Visual LANSA EPC150050 リリース

2022年9月、Visual LANSA 15の最新バージョンとなるEPC150050がリリースされました。このEPCリリースはVisual LANSA v15+の機能セットにビルトされており、プログレッシブWebアプリケーションをサポートすることで、ローコード・パワーを活用したプログレッシブWebアプリケーション(PWA)が素早く簡単に作成できるようになりました。

LANSA EPC (Expedited Program Changes)には、LANSA製品の修正や拡張機能が含まれています。最新の修正、機能、拡張機能をすべて利用できるよう、最新EPCの適用をお勧めします。

今回のリリースには、117件の改善、最適化、バグ修正が含まれています。前回のEPC以降のホットフィックスやパッチにより提供された最新の修正や変更もすべて含まれています。

IDE の強化

EPC150050は、ActiveX、エディターの使用感、Excel統合のサポート、IDE内のUTF-8サポートの拡張など、IDEの安定性が向上し、アプリケーション開発者にとって、より使い勝手が良いものになっています。

さらなる改善

このリリースでは、Web サービスにおける Base64 データのサポート (V15 の API BLOB サポート) が改善されました。新しい BytesAsObject 形式を使用することで、開発者はBLOB タイプのフィールドを複数のプロパティ (ファイル名、MIME タイプ、BLOB ファイル・コンテンツの Base64 エンコーディング) を持つ JSON オブジェクトとして送受信できるようになりました。このリリースには、組み込みファンクション BitShiftLeft と BitShiftRight も含まれています。

ユーザーインターフェースの更新

Visual LANSAのホーム画面とウェルカム画面のユーザーインターフェースが更新され、モダナイズされたことで、LANSAのお客さまがVisual LANSA の作業を開始する際のユーザー・エクスペリエンスが向上されました。今後も、Visual LANSAのUIの再設計は進み、ルック・アンド・フィールがリニューアルされる予定です。

新ウェルカム画面

新ホーム画面

aXes 4.2.1 リリース

2022年10月、aXesの最新バージョン4.2.1がリリースされました。このリリースには30件を超える質の高い拡張機能が含まれています。

4.2.1のaXes新管理コンソールを使用することで、aXes管理者は、プログラムでファイルを変更してaXesインスタンスやWebサーバーの設定を構成・管理するという、面倒かつエラーが発生しやすい作業の必要がなくなりました。トグル設定のオン/オフ切り替え、使用可能な設定からの選択、構成のコピーなど、使いやすいWeb インターフェースの導入により、設定や変更を迅速に行うことができます。この新aXes管理コンソールは、すべての主要ブラウザでサポートされています。

LongRange 1.38 リリース

2022年9月、LongRange モバイル・アプリケーションの最新バージョン V1.38 がリリースされました。このバージョンには、新機能や機能強化が満載されており、シームレスなユーザー体験が提供されます。

モバイル・アプリ・ビルダーのLongRangeでは、IBM iの開発ツールやメソッドを使用して、Apple iOS、Android、Windows PC、タブレット用のネイティブ・アプリの作成・保守が行えます。

今回のリリースでは機能強化に重点が置かれ、LongRangeアプリケーションのユーザー・エクスペリエンスとユーザビリティが向上されました。

このリリースには、お客様から長期間にわたってご要望のあった多くの新機能が含まれており、LongRangeのユーザー・エクスペリエンスとアプリケーション全体の機能が大幅に強化されました。以下のような機能が含まれます。

  • 複数の画像選択を可能にする画像エレメントの機能強化
  • aXes Mobile ASR-022(バーコードリーダー)のサポート
  • iOSおよびWindowsデバイスでのNFCタグ読み取りサポート
  • バーコード・エレメントに「英語キーボード」を表示する機能

LANSA Open.NET 6 サポート

Visual LANSAのOpen.NET 6サポートが最近リリースされました。今回のリリースにより、ユーザーは、Open.NET 6が提供する、拡張言語サポートを利用でき、パフォーマンスの向上も期待できます。また、より簡単かつ効率的に強力なアプリケーションを構築することができます。

2023年、そしてその先の未来

さて、ここからが本題です。Visual LANSA製品のロードマップをお伝えしましょう。

ホットフィックス、Web のオフライン・サポート、Web アクセシビリティのサポートなどの追加機能により、さらに優れたアプリケーションをより早く構築できるようになります。どうぞご期待ください。また、ユーザー・エクスペリエンス、SQLパフォーマンス、API統合等の改善にも取り組んでいます。

ご意見・ご要望がございましたら、LANSAのプロダクト・マネージャー sohaib.waheed@lansa.com までお気軽にご連絡ください。皆様のご意見をお待ちしております!

進行中の開発案件

品質向上

私どもは、今後もお客さまからのVisual LANSAやaXesアプリケーションに関する要望にお応えし、新機能の導入に注力して参ります。アプリケーションの拡張機能を中心に、DBCSやその他の品質向上に関する、優先的なパッチ・リクエストにも対応いたします。

開発者の生産性

EPC150060 リリース

LANSAチームは、次にEPC150060をリリースする予定です。このリリースには以下の機能が含まれます。

  • 前回のEPC以降、ホットフィックスおよびパッチで提供されたすべての最新の修正と変更。
  • V15における、Windows 11のサポートに必要なLANSAのアップデート
  • V15のWebオフライン・サポート:クライアント側にデータを格納・永続化できる機能が導入され、アプリケーション開発者はVisual LANSA開発環境を使ったオフライン・ファーストが実現可能になります。アプリケーション開発者は、ブラウザベースのIndexedDBデータベースやオブジェクト・ストアに対して、プログラムを使いながら、視覚的な操作が実行できます。
  • V15におけるWebアクセシビリティのサポート:これにより、Visual LANSAのWebアプリケーションはWCAG 2.x仕様のレベルAAに準拠します。

LANSA Connect OpenSSLサポートのリリース

LANSA Connect OpenSSLサポートをリリースする目的は、システム間通信のセキュリティや信頼性を強化することです。LANSA Connect OpenSSLは最新のSSL/TLSプロトコルを採用し、Visual LANSA V15+やLANSA Open.NETのLANSAアプリケーションと外部システム間におけるデータ交換を暗号化し、セキュアなものにします。

今後のリリース予定

品質向上のための拡張機能

この拡張機能のリリースではLANSA Composer と Integrator に焦点が当てられます。LANSA Composer の Altova Mapforce アップデートに関連する品質向上などが含まれます。

ユーザー・エクスペリエンス

Visual LANSA  UIのモダナイズ
次のメジャー・リリースでは、UI をモダナイズすることで、作業開始時のユーザー・エクスペリエンス向上に焦点が当てられます。このリリースでは、ユーザー・フローは変更されませんが、Visual LANSA アプリケーションで使用するすべてのアイコンのルック・アンド・フィールが一新されます。第一印象は重要ですので、このリリースでは、Visual LANSAで最初に作業を開始する際に、できるだけシームレスで楽しい体験ができることを目標にしています。アプリケーションの見栄えを良くするということだけでなく、ユーザーにとって分かりやすく、簡単にナビゲートできる製品にするということです。

開発者の生産性

SQLのパフォーマンス向上
LANSAはバインド変数を実装することで、SQLのSELECTクエリのパフォーマンス向上に取り組んでいます。これは、アプリケーションのパフォーマンスや効率を向上させる継続的な取り組みの一環です。この変更により、15~25%の大幅なパフォーマンス向上が期待されます。バインド変数を使用することで、SQLエンジンはクエリの実行計画をキャッシュし、異なる入力パラメータを持つ後続のクエリで再利用することができます。この最適化により、クエリごとに新しいクエリ実行計画を生成するオーバーヘッドが大幅に削減され、クエリ実行時間が短縮されます。

手短に言うと、SELECTクエリ実行がより速くなるため、SQLクエリの全体のパフォーマンスが向上するということです。SELECTクエリのパフォーマンスが向上することで、結果的にはユーザーの生産性も向上します。また、クエリの実行時間が短縮されることで、ユーザーはタスクをより迅速かつ効率的に完了できるようになり、結果的にはビジネス促進のための戦略に集中できるようになります。さらに、クエリ実行時間が短縮することで、ユーザーは必要なデータに素早くアクセスでき、生産性を向上させ、情報に基づいた意思決定を迅速に行えるようになります。

API 公開のための IBM i Apache HTTP Web Server
IBM i Apacheのリリースにより、LANSAプラットフォームにおけるWebサービスの公開方法が大きく変わります。具体的に言うと、このリリース以降、IBM i Apache Web Serverのプラグインを使って、IBM iでREST APIをネイティブ公開できるようになります。これは、Apacheモジュールが装備されたIBM HTTP Serverを使用することで可能となります。このApacheモジュールが、IBM iやLinuxのサーバー上にWindows IISプラグイン機能を複製するのです。

これは、外部プラグインやサービスに依存することなく、より効率的にWebサービスを公開する方法を模索していたLANSAユーザーにとっては、非常に重要な新機能です。Apache モジュールが装備されたIBM HTTP Serverを導入することで、ユーザーは使い慣れた LANSA インターフェースと慣れ親しんだ開発ツールやテクニックを使って、Webサービスを公開できるようになります。

IBM iとLinuxのサーバーの両方でこの機能を提供することで、LANSAはユーザーがホスティング環境に関係なくこの機能をフルに活用できるようにしています。この新機能は、LANSAがユーザーのアプリケーション開発をより速く、より簡単に、より効率的にするために提供する多くの方法の1つに過ぎません。

LANSA Open.NET 7のサポート
このリリースにより、アプリケーション開発者は、IBM iやWindowsシステム上でVisual LANSAリポジトリを引き続き利用することができ、ASP.NET、Blazor、クロスプラットフォーム開発などの新しい.NETテクノロジーにもアクセスできるようになります。

その後の予定

品質向上のための拡張機能

aXesアプリケーションのお客さまからの要望への対応。V7R5サポート関連のaXesの機能強化、優先的なパッチ・リクエスト、品質向上とコンプライアンスのためのjarファイルのアップデートに重点が置かれます。

開発者の生産性

拡張機能

  • API統合の簡素化とサードパーティAPIの拡張サポートに重点を置いたAPI ビルダー
  • アプリケーションとデバイス・ファイル・システムやストレージの直接のインターフェースを実現
  • カメラやオーディオなどのデバイス・メディアへのアクセスを実装することで、プログレッシブWeb機能のサポートを拡大
  • ルーティングの改善
  • ターミナル・エミュレーション・ソフトウェアの認定とサポート
  • プッシュ通知
  • スクロール可能なサブファイル・テーブル、サブファイル・コンテキストメニュー、サブファイル・エンハンサーなど画面拡張に関連するaXesの拡張機能のリサーチ
  • aXesレスポンシブ・デザインの拡張機能のリサーチ

VLF-Oneの機能強化
VLF-Oneに新たに追加する機能を、現在検討中です。VLF-Oneに関して、製品チームに検討してほしい要望等がありましたら、ご連絡ください。

コンテナ化とマイクロサービス・アーキテクチャのリリース
このリリースでは、レガシー・アプリケーションをモダナイズし、クラウド移行する機能が提供されます。また、コンテナ化とマイクロサービス・アーキテクチャを可能にし、アプリケーションの開発や配布時の柔軟性とスケーラビリティを高めます。

注:上記の計画およびロードマップは、現時点における当社の意図を示すものであり、この開発計画および優先順位は変更される可能性があります。したがって、記載された製品のいずれかまたはすべてを、最終的に示されたスケジュールまたは順序でリリースすることを約束するものではありません。この開発計画の概要である「ロードマップ」は、いかなる形式であれ、コミットされたものとして解釈することはできません。また、アップグレード、アップデート、機能強化、その他のメンテナンスリリースに関するお客様の権利は、該当するソフトウェアライセンス契約に記載されています。

サヒーブ・ワヒード

サヒーブは、LANSAのノーコード/ローコードのロードマップを推進する経験豊富なプロダクト・マネージャーです。今後もLANSAがノーコード/ローコード革命をリードしていく中で、彼が持つ複雑なノーコード/ローコード開発に関する深い見識は、経験の浅い開発者のアイデアをも実現できる、革新的かつユーザー・フレンドリーなソリューションを提供するための推進力となることでしょう。