2024年もAS400(IBM i)のニーズは減少しない理由
AS400システムは時代遅れで、かつてのような需要はないと考える方も多いかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。現代のビジネスにとって欠かせない重要なAS400の特徴について、さらにIBM i のモダナイズについて一緒に考えてみたいと思います。
AS400
AS400(Application System/400)は、高い安全性、安定性、信頼性、拡張性を備えた、オフィス・コンピューター・システムのことで、幅広い機能が提供されてます。このシステムは、1988年にIBMよりリリースされて以降、現在も高い人気を誇っています。
AS400の開発・アップデートは継続的に実施されており、現代のビジネス・ニーズに不可欠なあらゆる機能が提供されています。また、IBMシステムの互換性は高く、レガシーな技術で動作するプログラムも修正すること無くAS400上で実行することが可能です。
このAS400システムは “iSeries" や “System i" など、何度か改称されましたが、現在の最新バージョンは、"IBM Power Systems" と呼ばれています。
AS400のオペレーティング・システム (iSeries)
AS400のオペレーティング・システムは、ハードウェア (AS400) と同時にリリースされ、大変な人気を博しました。このOSには、主に次のようなメリットがあります。
- データベースが内蔵されている。
- IBM AS/400の以前のバージョンとの下位互換性があるため、アプリケーションを再インストールせずに、新しいバージョンのプラットフォームに切り替えることができる。
- IBM AS400はターンキー・オペレーティング・システム(通常動作中はほとんどオペレータを必要としないシステム)のため、ITサポートをほとんど、もしくはまったく受けずに長期間稼動が可能である。
- システム・メンテナンスを自動でスケジューリングし、システム内の問題も自動検知できる。
- IBM AS400 の実行に必要なプログラミング・データが、ベース OS 内にすでに統合されている。(別途ソフトウェアを購入しインストールする必要がない)。
- タスク間の切り替えを素早く行える。
- AS400オペレーティング・システムには、さまざまなサーバー・テクノロジー (DB2ユニバーサル・データベース、Lotus Dominoソフトウェアなど) が統合されている。
IBM iとAS400の違い
AS400はハードウェア、IBM iはソフトウェアを指すため、AS400とIBM iを単純に比較できません。
AS400は、IBMが1988年にリリースした、独自のOS/400オペレーティング・システムを持つサーバーです。その後、継続的にアップデートが行われ、2008年にはPower Systemsと改称されました。
オペレーティング・システムであるOS/400の開発も積極的に進められており、何度か改称されています。現在はIBM iと呼ばれ、IBM Power Systems上で作動します。
IBMのAS/400ソフトウェア
今日AS/400システムは終わりが近いと考える専門家も多いようですが、私たちはそう思いません。過去数十年にわたり稼動してきたこのAS400システムは、常に進化を続け、最新のテクノロジーを駆使して、現代のあらゆるビジネス・ニーズを満たしてきました。
また、AS/400では高度なセキュリティが提供されます。スケーラブルな上に信頼性も高く、大量のデータを迅速に処理できる能力も備えているため、現在も不可欠なシステムとなっています。ERP、銀行・医療の情報システムなど、リソース集約型のアプリケーションとして、多くの企業で幅広く利用されています。
現代もAS/400システムが活躍する理由
世界中で多くの企業が今もAS400システムを活用する理由として、以下のような重要な特徴が挙げられます。
- 高い性能と信頼性。AS/400のプロセッサーは、競合他社に比べ3~5倍の性能を持っています。つまり、非常に高いパフォーマンスと同時に最小限のダウンタイムが必要となるアプリケーションにとっては最適なシステムなのです。
- 幅広いオプション。手頃な価格のエントリーレベルのシステムから大規模なバックアップを装備したパワフルなサーバーまで、お客様のビジネス要件に応じて、さまざまなシステムの選択が可能です。
- 信頼性が高く、セキュアな統合データベース。
- 最新のテクノロジーが採用されたAS/400。先端の機能 (人工知能、機械学習など) も提供されます。
- クラウド環境でも利用可能。必要なリソースのみを選択した支払いが可能で、ニーズに合わせた動的な拡張が可能です。
2024年もAS400 iSeries (AS/400、IBM i) のニーズが無くならない理由
AS400は、競合他社を凌ぐ強みを持つ、ビジネスにとって不可欠なシステムです。現在も世界中で多くの企業によって幅広く利用されており、近い将来、需要が高まると思われます。以下はこのシステムの主なメリットです。
- スケーラビリティ。手頃な価格の4コアのサーバーから開始して、要件の拡大に合わせ最大256コアのマシンまで、簡単にアップグレードできます。AS400システムは、あらゆる規模の企業のニーズに答えることができます。
- セキュリティ。お客様のプログラムやデータを守る、高いセキュリティが提供されます。
- 信頼性。エンタープライズ級の信頼性を備えたこのシステムでは、可用性の高いツールをすぐに利用でき、稼働率はほぼ100%です。
- 最新性。AS400は既存のプログラムを実行できると同時に、SQL、Java、.NET、PHP、C++など、ネイティブおよびオープンソースの開発言語もサポートしています。
- 互換性。レガシー・アプリケーションは、AS400システムで修正せずにそのまま実行できます。つまり、プラットフォームのアップグレード時に、コストのかかるコードの移行が不要です。
LANSAが提供するAS400のモダナイズ
モダンでパワフルなプラットフォームであるLANSAでは、AS400のアップグレードに対し、複数のソリューションが提供されています。
aXesは、ソースコードを変更することなく、AS400/IBM i 5250の画面を最新のWebインターフェースに素早く変換することができるツールです。必要に応じて、さまざまな機能の追加も簡単に実施できます。
RAMP (Rapid Application Modernization Process) は、既存の機能を活用しながら、新たなアプリケーションが構築できるツールです。新機能の追加も可能です。重要な機能は保持しつつ、最新のテクノロジーを使用したアプリケーションを作成することができます。
FAQ (よくある質問)
AS400システムとは何ですか?
AS400は、IBMが中小企業向けに開発したコンピューターのラインアップです。オペレーティング・システムとデータベースが内蔵されています。
AS400システムの用途は何ですか?
AS400システムを使用する際には様々なオプションがあります。大量のデータを保存・処理する場合 (例: 倉庫管理、受注管理、販売など) に最も効果的です。
AS400 iシリーズとは何ですか?
IBMの iSeriesは、AS400システムの最新のバージョンです。2000年にリリースされ、新しいPOWER4プロセッサーを使用しています。
AS400ソフトウェアとは何ですか?
AS400ソフトウェアは、独自のオペレーティング システムを持つ、中小企業を対象に設計されたコンピューター・システムです。常時、機能拡張やアップデートが行われており、現在さまざまな企業でこの強力なプロセッサーが幅広く利用されています。
AS400の用途は何ですか?
- データストア。例: データマイニングを適用できる中央データリポジトリ。
- インターネットおよび電子商取引サービス。AS400システムには、Webサーバーやタスク (注文管理、注文追跡、カスタマー・サポート、サプライヤーや倉庫管理など) を実行する複数のアプリケーションが存在します。
- Javaアプリケーションの開発。AS400を開発システムとしても利用できます。Java仮想マシンとの統合が可能で、商用のJavaアプリケーション開発のためのさまざまなツールが装備されています。
- エンタープライズのグループ・サービス (電子メール、プロジェクトファイルの共有アプリケーション、高速コラボレーションなど) 。
AS400ソフトウェアはどのような目的に使用されますか?
AS400ソフトウェアは、あらゆるタイプのアプリケーションの作成に利用できますが、最も効果的なのは、多数のリソースを扱う場合 (例: ERPシステム、財務、医療分野、政府機関など) です。
AS400とはどのようなシステムですか?
AS400はミッドレンジ・コンピューター(オフィス・コンピューター) システムです。手頃な価格で提供されますが、ハイエンドのシステムと比較すると性能はやや劣ります。
AS400の現在の名称は?
AS400のブランド名は何度か変更されています。現在は、IBM Power Systemsと呼ばれています。
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