
Frubericaは品質検査のためにiPadを使用
現在検査チームは、仕事の質も団結心も全く犠牲にせずに、ずっと大きな仕事量を処理できるようになりました。
概要
- お客様: Fruberica、オランダ、スペインとモロッコから温室野菜をインポート、ワールドワイドに配送
- 挑戦: 顧客との農産物についてのコミュニケーションのスピードと質
- 解決策: 品質検査のためのIBM iベースのFreshng ERPシステムとインテグレートされたiPadアプリ
- 主な効果: 受入農産物の処理能力とスピードの大幅な改善、より効果的な顧客とのコミュニケーション
- 使用製品: LongRange
以下のFruberica事例は、オランダのLANSAとIBMビジネスパートナーである、 RPO ICTソリューションによって提供されたケーススタディを翻訳したものです。RPOは、オールラウンドなICTサービスプロバイダーで、25年以上に渡り、フルーツと野菜の販売で主要なソフトウェア・ソリューションを提供して来ました。RPOは、最初にIBM iと、WebアクセスのためにLANSAで拡張されたRPGベースのERPソリューションとしてAGF/ngを提案しました。そして今、Freshngと呼ばれるソリューションは、全てがVisual LANSAで再開発されて、IBM i、Windows、Linuxサーバー、クラウドのソリューションとして入手可能になりました。Freshngはオランダ、ドイツ、スペインの約100社で使われています。
IBM iのERPソリューションを使っているFrubericaは、品質検査管のためのモバイルアプリを実装したRPOの最初の顧客でした。LANSAのLongRangeで開発されたモバイルアプリは、納品エリアで受け取った農産物の束について、検査官がiPadでバックオフィスのERPデータをリアルタイムに見ることができるようにします。また、これらの束に対する検査結果を入力する時にiPadを使うことができます。検査結果は、IBM iの上のERPシステムにリアルタイムに確認済として更新されて、販売のスタッフが利用することができます。
オランダを本拠地としているFrubericaは、トマト、ナス、ズッキーニ、コショウなど温室野菜をスペインやモロッコから輸入しています。これらの製品は、デ・リールにあるFrubericaの集配送センターから、オランダ、そして全世界の顧客に配送されます。オランダで収穫される温室野菜が少ない冬が、ビジネスのピークになります。Frubericaの年の成長率は、数年連続して約10%です。Frubericaは、その高い成長に対応するために、紙ベースの品質検査レポートで始めた情報の流れを、デジタル化することに決めました。現在、Frubericaの品質検査官は、彼らの仕事のためにカスタムの開発されたiPadのモバイルアプリで仕事をしています。この結果、効率の向上と、より効果的な顧客とのコミュニケーションを実現しました。
挑戦
トラックによって配送された購入野菜は、荷卸しの直後に、熟成度、重量、色、温度、サイズ、堅さなどの品質特性の階級に選別されます。
「束ごとに違います」とマイケルホルスラグ事業部長は言います。「パレット間でも、同じパレット上のパック間でさえも品質の違いがあります。生鮮業界において、迅速に適正な製品を適切な顧客にお届けするために、受け取った農産物を即座に選別するのは最も重要なことです。私達の成功はこれにかかっています。小さかった10年前に比べ、現在は業界の大手になりました。」
最近まで、Frubericaの品質管理官はノートパッドと注文用紙に検査結果を記録していました。1階の納品エリアで働く検査官と、最上階の職員の間のやりとりは殆どが言葉によるものでした。Fubrericaが継続的に成長するために、その仕事のやり方の改善は切迫した課題になっていました。
「顧客が早朝に着いた農産物の束について問い合わせを電話でして来た時に、その電話を保留して、その束についての詳細情報を探すために階下を走りまわることはよくあることです。特に大口注文の場合は、二度とチャンスが無いので、すぐに適切な価格と詳細を答える必要があります」とマイケルは説明します。
2011/2012年の冬のピークに、Frubericaのチームは、取引の増加に付いて行くのに苦労していました。カレル・ホスラグ(マイケルの父で企業のコンサルタント)は、チームと連携して倉庫フロアの効率を高めるための解決策を考え出すために、FrubericaのICTプロバイダーであるRPO ICTソリューションを訪問しました。2つの企業は、共同で1つの計画を考え出しました。
生鮮業界において、受け取った農産物を即座に選別するのは最も重要なことです
入力にiPadを使用
Frubericaは、最初のステップとして、さらなるオートメーションと革新に向けてしっかりとしたインフラストラクチャーを提供するために、デジタル・ネットワークをアップグレードしました。次に、職員がトラックからの荷卸しと、フロアの農産物の様子を見れるようにカメラを設置されました。カメラは、小さなものでも大きく拡大撮影することができます。
次に、FubrericaとRPOは、紙ベースの検査報告をデジタル記録に置き換えるためにどの様な選択肢があるのかを調査しました。彼らの決定は、品質検査データの収集と送信にiPadを使うことでした。カレル・ホスラグは説明します。「直観的に使えるところがiPadを選定した主な理由です。誰もが使い方を知っています。チャレンジだったのは、どのようにアップルiOSから、IBM iベースのPROのFreshng ERPソリューションを呼び出すかでした。幸運にも、それは、単純であることが判明しました。」
2012年の夏に、RPOは、Frubericaが使う14の品質管理標準に基づいて、品質検査アプリを開発しました。RPOはこのためにLongRange開発ツールを使いました。LongRangeは,、LANSAのネイティブモバイルのアプリビルダーです。ソリューションは、サーバーベースのコンポーネント(LongRangeサーバー)と、モバイル機器の上で動くネイティブのモバイルのアプリから成ります。LongRangeサーバーは、FrubericaのIBM iサーバー上の関連したプログラム(RPG、COBOL、CL、LANSAプログラムなど)を呼び出します。プログラムはその処理を実行し、画面送信コマンドを送り出します。LongRangeスタジオで定義された手順とともに、LongRangeサーバーは画面をモバイルのアプリに送ります。モバイルのアプリは手順を解釈し、モバイル機器にデータを表示します。LongRangeは、アップルとアンドロイド機器の両方をサポートしています。
このLongRangeを使って、検査官は、納品エリアで受け取った農産物の束についてリアルタイムFreshng ERPバックオフィスデータをiPadで見ることができます。そして、農産物の束の検査結果を入力するのにiPadを使います。検査結果は、IBM iの上のFreshng ERPシステムにリアルタイムに確認済として更新されます。
直観的に使えるところがiPadを選定した主な理由

新しいスタイルの検査
マイケルは、次のように語りました。「検査アプリは、私達のビジネスの根幹にかかわります。ピックリストとチェックボックスのフィールドを使った、標準の定義が適切か確かめるために十分な時間をかけた理由はここにあります。また、検査官が言葉で意見を記録できるフリー・フォーマットのフィールドがあります。これは、ピックリストとチェックボックスだけで検査官の評価を表現できない時に使うものです。たいていの場合は、製品評価は、一言で十分です。」
また、Frubericaは仕事の手順を変更しました。現在検査官は、束の到着時にiPadを使って2枚の写真を撮ります。その一つは束の全体の状態を文書化する写真で、もう一つは販売を目的とした掲示用の写真です。過去は、写真撮影はまれで、写真と農産物の実際の束との結び付けは手作業でした。現在は、写真は統合された検査手順の一部になり、写真のリンクはERPシステムに自動的に蓄積されます。iPadは、CMRの納品書の写真撮影と保存のためにも使用されています。
検査レポートが完了すると、それはiPadからWiFiを通してIBM i ERPシステムに直ちに送信されるので、販売と管理スタッフも直ぐに利用できるようになりました。もはや検査レポートをのために倉庫とオフィスを右往左往する必要は無くなりました。また、Frubericaの検査車(Robur)上の電池式の検査プラットフォーム)は、iPadが連続して充電できるように、電源ソケットを装備するように改修されました。
検査レポートが完了すると直ぐに販売と管理スタッフも利用できる
効率の向上
2012年10月に、全ての検査にiPadアプリを使うようになり、Frubericaはプロジェクトの結果に非常に満足しています。「最初は、私のトッププライオリティが、チームにある農産物と会社の相性を守ることなので、iPadを使うことを躊躇していました。iPadを使うことで、結果として障壁を作るかもしれないと心配しました。しかし、導入はうまく行き、結果は私達の予想を上回るものになりました。」とマイケルと話しています。
「チームは、非常に短時間にiPadアプリに慣れました。大きな変貌のように思うかもしれませんが、以前と全く同じ検査標準を使っています。私達は、ただデータの記録を紙からiPadに移動させただけです。私達の81歳のパートタイム検査官(現在のオーナーの父)は、1週間でアプリを使いこなしていました。」
「現在検査チームは、仕事の質も団結心も全く犠牲にせずに、ずっと大きな仕事量を処理できるようになりました。コミュニケーションは、早くなるだけでなく、より正確になり、職場の落ち着いた雰囲気にも寄与しています。今では誰も、倉庫からオフィスに検査報告や写真を取りに行くために右往左往する必要がありません。」
「顧客から、発注を検討している特定の農産物の品質について問い合わせがあった時に、関連する検査報告と写真をメールするのに、現在は数秒で対応できます。」とマイケルは結論づけました。
顧客からの特定の農産物の品質について問い合わせに、数秒で関連する検査報告と写真をメール
会社とシステムの情報

- |PO ICTソリューションズは、オランダのLANSAとIBMのビジネスパートナーです。RPOは、25年以上に渡りフルーツと野菜の業界でソフトウエアとサービスを提供する大手の企業です。PROは、モバイルアプリの開発、業種のパッケージソリューション(クラウドorオンプレミス)、カストマイズと導入支援、サーバーの仮想化などを提供しています。 www.rpo.nl

- 1999年に設立されたFrubericaは、フルーツと野菜を輸入して、オランダのデ・リール、ウェストランドの倉庫から配送しています。主要な扱い品目は、トウガラシ、キュウリ、トマト、コショウ、ズッキーニ、ナス、豆などの野菜です。Frubericaは、ガリア、キャントローペ、ハニーディウ、種無し、シュガーベビーなどの多種のメロンを含む、フルーツをを提供しています。 www.fruberica.nl