IBM i のモダナイゼーションをLANSAで実現
IBM i レガシー・アプリケーションのモダナイゼーションの解釈は人によって異なります。RPGのフリーフォームへの変換、データベースのSQLへのアップデート、ITコストの削減などが含まれる場合もあるでしょう。しかし実際は、既存のインフラストラクチャーを改善する包括的なアプローチが必要です。この包括的なアプローチを提供しているのが、LANSAのモダナイゼーションです。
LANSAでは、レガシー・モダナイゼーションに段階的なアプローチを導入しており、お客さまのビジネス・ニーズの成長に合わせた拡張が可能です。LANSAが提供するIBM i モダナイゼーションのソリューションでは、既存のアプリケーション機能と新規のアプリケーション機能の両方を組み合わせることができるため、短期的な目標は素早く達成でき、モダナイゼーションを進行させながら、段階的に新しい機能を追加することが可能です。また、LANSAは異なるプラットフォーム間におけるIBM i 機能の拡張も簡単に実施できます。
LANSAを利用することで、段階的にモダナイズを行えるため、通常業務を中断することなく、大規模な改善も少しずつ導入していくことが可能です。この手法は、特に業務遂行に不可欠な中核となるビジネス・プロセスのモダナイズを検討している組織にとっては価値があるものでしょう。
レガシー・アプリケーションのモダナイズの中心は、エンドユーザーであるべきです。ですから、従業員、ビジネス・パートナー、ベンダーが革新的になり、市場の変化に素早く、機敏に対応し、継続的に生産性を向上できるようになることが重要です。これは一般的にはIT用語で「ビジネス価値の提供」と呼ばれています。つまり、レガシー・アプリケーションのモダナイゼーション・プロジェクトを遂行することで、既存の IBM i アプリケーションを大きく超えるビジネス価値が提供されなければなりません。
このブログでは、LANSAを活用することでビジネス価値が提供できる3つの方法をご紹介します。
最新のマルチタスク・ユーザー支援
今日の5250アプリケーションのエンドユーザーは、スマートフォン、電子メール、オンライン・ショッピングなどのテクノロジーを使うことに慣れている場合も多いでしょう。つまり、最新アプリケーションを使い慣れているエンドユーザーは、デジタルに対する期待値が高く、IBM i 5250アプリケーションが提供するものでは物足りないのです。幸いなことに、LANSAのIBM i レガシー・アプリケーションのモダナイゼーション・ソリューションを使用すれば、最新アプリケーション機能に対する期待に応える、モダナイズされた 5250 アプリケーションを提供することができます。
ビジネス・プロセスの統合強化
ビジネス・プロセスは、一般的に複数のシステムと相互にやり取りをしています。ビジネス・プロセスが内部 (同じシステム上) に存在する場合もあれば、外部 (の複数システム) に存在する場合もあるでしょう。LANSAを利用すれば、ビジネス・プロセスの状態に関係なく、最新の5250アプリケーションの統合が可能です。統合させることで、関連するビジネスの品質とスピードが向上します。
新しいアプリケーションの構築
クロスプラットフォームのアプリケーションを新規で開発する際に重要なことは、このアプリケーションをIBM iサーバー (DB2を実行) に連携させると同時に、それまで慣れ親しんできた堅牢性や信頼性も維持する必要があるということです。将来的な投資を確保するためにも、モダンなWebベースのアプリケーションの構築も必要でしょう。LANSAを使えば、これらすべての要件を満たすことができます。
さらに、新規に構築したアプリケーションと既存のアプリケーションを1つのフレームワークに結合することも可能です。この結合により、新旧のアプリケーション間の移動もスムーズになります。このアプリケーション・フレームワークを利用することで、既存のアプリケーションのパーツをより新しいパーツに少しずつ置き換えていくことも可能になります。このアプリケーション・フレームワークはRAMPと呼ばれる製品です。では、実際にどのようにLANSAを活用してモダナイズするのかをみていきましょう。
LANSAのモダナイゼーション・ステップ
LANSAのレガシー・アプリケーションのモダナイズには次の3つのステージがあります。
ステージ1:新しいアプリケーションのプロトタイプと設計
IBM i アプリケーションのモダナイズを実行しようとする場合、モダナイズ後の外観や動作をすでに把握しておく必要があります。LANSAのレガシー・モダナイゼーションの最初のステージは、既存アプリケーションのモダナイズされたバージョンの動作プロトタイプの作成です。
このステージを実行する際に推奨されるアプローチは以下になります。
- エンドユーザーと協議し、ビジネス・アプリケーションの要件に必要なデータを収集・検証
- LANSAのRAMPアーキテクチャを活用して、次のステージに進むための動作プロトタイプを迅速に作成
- ワークフロー・機能の設計段階で、各事業部門担当のリーダーに参画してもらい、様々な変更を周知
ステージ2:ナビゲーション、統合、および初期拡張
アプリケーションの動作プロトタイプが仕上がると、次のステップはこれを完全に機能する最新のアプリケーションに変換する段階です。このステージでは、画面を「作業画面」と「ナビゲーション画面」に分類します。RAMPのアプリケーション・ナビゲーション・アシスタントは、既存の5250の「作業画面」を再利用し、ステージ1で作成したプロトタイプに組み込みます。「ナビゲーション画面」は「作業画面」の背後でナビゲートされるため、メニュー階層を排除できます。
あらゆる人がモダナイゼーション環境に関われるよう、アプリケーションURLをエンドユーザーにメールで送信することも可能です。
ステージ3:継続的な再設計とさらなる拡張
最終ステージでは、LANSAのスケーラビリティを活用します。ここでは、さらなるビジネス価値を提供できるのはどのアプリケーションかを見定めます。そして、段階的に古い機能を新しいLANSAベースの機能に置き換えることで、目標の結果を得ることができます。
レガシー・アプリケーションのモダナイズの目標がサーバー・プラットフォームの独立性の確保である場合、RPG、COBOL、DDS依存プログラムの代わりに新しいLANSAコンポーネントを利用できます。
LANSAのモダナイゼーション・ソリューションと他のソリューションとの相違点
LANSAでは、目標に近いところからスタートします。RAMPフレームワークはすでにモダンなアプリケーションです。デスクトップ、Web、モバイルのいずれの形式にも対応でき、複合アプリケーションの作成・拡張が可能です。
既存のアプリケーションを単にリフェイスするだけではビジネス価値を生むことはできません。LANSAのモダナイゼーション・ソリューションを使用することで、より多くの機能を追加し、より高いビジネス価値の実現が可能となります。
モダナイズを成功させるその他のLANSAのIBM i モダナイゼーション・ソリューション
LANSAには、IBM iモダナイゼーションのための幅広いソリューションが揃っています。以下はその一部です。
aXesを使用した既存レガシー・アプリケーションのモダナイズ
LANSAのaXesを使用することで、コードを一行も書かずに、迅速に既存の5250アプリケーションをWeb化することができます。このソリューションを使ってモダナイズされたユーザーインターフェースには、さらに多くの機能を追加して拡張することも可能です。
aXesはリフェイシング・ツールのように思われるかもしれませんが、そうではありません。このLANSAのIBM iモダナイゼーション・ソリューションを利用することで、モダナイズされたIBM iアプリケーションに、モバイル、タブレット、Web機能を加え、さらに拡張することができます。
その他、aXesでは以下のような機能も提供されています。
- スプール・ファイル管理
- DB2クエリ・ツール
- ホスト統合
Visual LANSAを使用した新規アプリケーション作成
Visual LANSAはローコード開発のプラットフォームで、従来の開発手法よりも最大10倍の速さでアプリケーションを開発することができます。このソリューションには、従来のコーディングとローコード・アプリケーション開発の両方の利点が組み合わされています。つまり、ローコードを利用して単純な機能を素早く構築できる一方で、コーディングが必要なアプリケーションの複雑な部分は同じIDE内で作成することができるのです。
ビジネス・アプリケーションはクラウドとオンプレミスのいずれの場合においてVisual LANSAを利用できます。また、Windowsサーバー、IBM iサーバー、クラウドのいずれにもインストール可能です。
ERPフレームワーク
LANSAのERPフレームワークは、あらゆる種類のERPを網羅するERPです。IBM i のその他のERPソフトウェア・ソリューションは、24時間体制のサポートや継続的なアップグレードが必要なため、結果的には高いメンテナンス・コストが発生してしまいます。一方、LANSAはこれらのリスクをすべて排除できます。LANSAはすべてのアプリケーション・モジュールをオープンソース化し、チームのスタートアップ時に必要なコンサルティングと教育を提供することで、お客さまがそれ以降のアプリケーション・ライフサイクルを制御できるようサポートします。
Portalizeを使ったカスタム・ポータルの高速構築
ポータルを利用することで、クライアントはWeb経由でIBM iリソースにアクセスすることができるようになります。ポータルというコンテキストにおいては、Portalizeはそれ以上のものを提供します。Portalizeは、今日のユーザーがポータルに求めるすべてが装備されており、十分に機能する上に、完全にカスタマイズが可能です。また、多くのユーザー・フレンドリーな機能も多く提供されています。
Portalizeのユーザーインターフェースはナビゲートも非常に簡単で、ボタンをクリックするだけで複数のアカウントが作成できます。さらにLANSAはセキュリティにも力を入れており、Portalizeの表面的なセキュリティ機能の一部として、セキュリティの質問設定、パスワードのリセット、任意のデータ・メンテナンスも行うことができます。
また、PortalizeにはGoogleのマテリアルデザインが実装されています。デザインやワークフローが馴染みあるプロセスなので、比較的簡単に学習できます。特に、完全にカスタマイズも可能なため、製品のニーズに応じた追加や削除ができます。
このソリューションをIBM iのモダナイゼーション・プロジェクトに活用すれば、ソースコードにアクセスできるようになります。またPortalizeはVisual LANSAによって運用されているため、Visual LANSAのあらゆる恩恵も享受できます。
LANSAでモダナイズする準備が整いましたか?
現代の新たな経済環境において、企業はかつてないスピードでの適応が求められています。幸いなことに、レガシー・アプリケーションをモダナイズすることで、レガシー・システムを利用している企業は、競合他社に追いつくための手段を手にすることができます。ただし、モダナイゼーション戦略の成功の鍵は、適切なモダナイゼーション・ソリューションを活用できるかどうかにかかっています。
LANSAは、様々な高品質のモダナイゼーション・ソリューションを提供し、お客さまが短期および長期の両方の目標が達成できるよう、サポートします。さらに、LANSAを活用することで、モダナイゼーションの工程を援助する専門チームのサポートも得られます。
LANSAのモダナイゼーション・ソリューションが、お客さまのビジネス要件を満たすかどうか確認したい場合は、無料の概念実証(POC)も提供しております。ご希望の場合は、こちらの問い合わせフォームにご記入ください。また、LANSAのモダナイゼーション方法に関する情報や詳細の説明については、LANSAのモダナイゼーションツール aXesもご覧ください。